[Transient Myoclonus State with Asterixis in Elderly Person (TMA)] 高齢者の羽ばたき振戦を伴う一過性ミオクローヌス

[Transient Myoclonus State with Asterixis in Elderly Person (TMA)]
高齢者の羽ばたき振戦を伴う一過性ミオクローヌス状態

高齢者に突然発症の多巣性ミオクローヌスとして水谷らが最初に発表。
(水谷智彦. 臨床神経 1986;26:1042-1046)

その後橋本らにより臨床的特徴が示された。
・慢性疾患を有する高齢者に生じやすい
・急性発症で徐々に増悪
・頸部や上肢に強いmyoclonusを呈し、運動により増強。
・自発的なmyoclonusに加えてasterixis(固定姿勢保持困難)を認める
・意識減損は伴わない
・眼球運動は正常
・自律神経障害や失調は伴わない
・数日以内に軽快し、後遺症を残さない
・ジアゼパムやクロナゼパムが有効である
・症状改善後には治療を要さない
・発作の原因は明らかではない。感染が契機になることがある。
・再発をきたすこともある
・脳波では特記すべき所見を認めない
(Hashilnoto S. J Neurol Sci 1992;109(2):132-139)

[臨床症状]
「ふるえ」と表現される不随意運動
  身震い様:間欠的に群発する運動
  振戦様:比較的規則的で持続性のある運動
頸部や四肢の身震い様運動(myoclonus)
手指の羽ばたき振戦(asterixis or flapping tremor )

[検査]
急性感染症の除外
血液検査:代謝性疾患の除外

  TMA患者の表面筋電図


原因は未だ不明であるが、急性発症で予後良好な不随意運動として心に留めておく必要がある。

[外来でミオクローヌスを呈している患者を見たら]
血液検査・頭部画像で二次性のミオクローヌスを否定
→疲労や脱水など誘引あればTMAを考える
リボトリールで経過観察

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