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【GBSの予後予測因子】

【 GBS の予後予測因子】 ・ GBS disability score 0: normal 1: 軽微、走ることが可能 2: 補助具なしに 10m 以上歩行可能、走ることはできない 3: 補助具あれば 10m 以上歩行可能 4: 車椅子 5: 呼吸器が必要 6: 死亡 ・   EGOS EGOS= 年齢+先行症状+ GBSDS 発症2週間後の EGOS は6ヶ月後の自立歩行と相関する 1-3: 0.5% 3.5-4.5: 7% 5: 27% 5.5-7: 52% (Rinske van Koningsveld et al: Lancet Neurol 2007; 6: 589-594.) ・   Δ IgG IVIG 投与 2 週間後の IgG 増加量 ( Δ IgG) は GBS の転機と相関する。 Δ IgG 730mg/dl 以下群は歩行障害となる可能性が 730mg/dl 以上群より高い (Krista Kuitawaard et al: Ann Neurol 2009; 66: 597-603.) →しかし日本人では必ずしも相関しない 神経内科の勉強方 おすすめの教科書はこちら 研修医/内科医が読むべき本はこちら 医師の勉強法/持っておくべきものはこちら 神経内科関連買ってよかった教科書2017

【髄液検査】

【髄液検査】 IgG index 上昇: CNS IgG 増加、血中 IgG 増加、 BBB 破綻 → MS, CNS ループス OCB 陽性:血清と比較し、髄液で IgG バンド増加で陽性 → MS で特に有用だが、 MS,NMO,ADEM など非特異的 MBP :髄鞘崩壊のマーカー → MS やベーチェットなどの急性期で上昇する IL-6 :炎症マーカーであり疾患活動性と相関 → NMO や CNS ループス、ベーチェットなどの疾患活動性を評価 ネオプテリン: Tcell, マクロファージ活性化の指標 → HAM で上昇 神経内科の勉強方 おすすめの教科書はこちら 研修医/内科医が読むべき本はこちら 医師の勉強法/持っておくべきものはこちら 神経内科関連買ってよかった教科書2017

脳梗塞治療の考え方

【脳梗塞の治療・考え方】 脳梗塞は血栓により脳血管が閉塞することで脳細胞が障害を受け、機能が損なわれる病気 分類 どこかから飛んできた血栓により閉塞する「塞栓症」 血管内に物質が溜まって最終的に閉塞する「血栓症」 がある 脳梗塞の治療は大きく2つに分けられる 1. 閉塞したところを再開通させる治療 2. これ以上閉塞しないようにする治療 1. 閉塞したところを再開通させる治療 所謂 超急性期治療 塞栓症でも血栓症でも関係ない とにかく超強力な血液サラサラにする薬で詰まったところを溶かす治療 t-PA (アルテプラーゼ静注療法)と言われる 強力な薬なので副作用も強い →出血合併症 脳梗塞で詰まってしまったところは徐々に組織がもろくなる 脳梗塞が起こってある程度時間が立ったところで使うと出血による死亡リスク 発症後 4.5 時間以内の使用が定められている また、症状が軽い場合、脳出血の既往がある、脳梗塞と確定できない場合 ( てんかんや低血糖など ) 、出血のリスクが高い(コントロール不良の高血圧や高血糖、術後など)では使わない また、太い血管(内頸動脈など)が閉塞している場合には外科的治療(血管内治療 / 血栓回収療法)が適応になる。 →発症後8時間までなら ok なので t-PA 後や t-PA 適応外でもできる 2. これ以上閉塞しないようにする治療 脳梗塞は どこかから飛んできた血栓により閉塞する「塞栓症」 血管内に物質が溜まって最終的に閉塞する「血栓症」 に分けられる。 救急の現場でどこから飛んできたか ( 塞栓源 ) を特定することは困難 過去または現在心房細動があれば「心原性脳塞栓症」 色んな血管が細い (= ゴミが溜まっている ) と「アテローム血栓性脳梗塞」 脳のごく細い血管 ( 穿通枝 ) の領域に小さい (1.5cm 以下 ) 梗塞なら「ラクナ梗塞」 症状が数時間から数日で階段状に悪くなっているならば「 BAD 」 どれも当てはまらなければ「その他」 ということになる 「塞栓症」 主に心臓の不整脈(心房細動)や下肢 (DVT) にできた血栓が飛んできて詰まる