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介護保険制度-療養型 老健 特養 有料 サ高住の違い-

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【介護保険制度療】 - 養型病院 , 老健 , 特養 , サ高住 , 有料老人ホームの違い - 1. 介護保険制度とは 平成12年に制定された制度。 被保険者は 40 歳以上の日本国民。保険者は市区町村(地方自治体)。 被保険者の支払う介護保険料と地方自治体の税金で運営される。 介護保険サービスを受けられるのは (1) 第 1 号被保険者( 65 歳以上)のもの (2) 第 2 号被保険者( 40-64 歳)のうち特定疾病を有するもの。 *特定疾病(全16疾病) 2. サービス受給までの流れ (1) 市区町村窓口で介護保険サービス利用申請 (2) 市区町村役員による認定調査 (3) 主治医意見書 (4) 地域包括支援センターのケアマネージャーによるプランの立案 3. 介護保険サービスの内容 *それぞれの区分の目安 (1) サービスの内容 (2) 施設サービスの違い ①療養型病院 病院であり医療が必要な患者が自宅退院を目標として3ヶ月程度を目安に入院。費用負担が軽く、入院まで待ちはほとんど無いが、要介護認定が必要。 ②介護老人福祉施設(老健) 病院退院後自宅退院を目標としてリハビリを行う。入所期間は6ヶ月程度。要介護認定が必要。 ③特別養護老人ホーム(特養) 自宅での介護が困難である者が終の住処として入所する。管理者は自治体で、料金負担も比較的軽いが、要介護3以上が必要で、入所待ちは1年程度。 ④有料老人ホーム 民間企業が経営する老人ホーム。介護サービスが *それぞれの施設サービスの違い 4. 介護保険サービスの利用料金 要介護・要支援度に依って異なる。 原則サービス利用金額の1割(高所得者は2割) *各介護度あたりの利用可能金額 / 月 施設サービスを利用する場合には、自治体運営であれば 10-20 万 / 月 , 民間運営であれば 15-20 万 / 月程度の負担があり、国民年金の平均が 5 万 / 月、厚

嚥下機能の評価 誤嚥性肺炎の予防 嚥下の解剖 ケア

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【嚥下機能】 [ 嚥下 ] 1. 先行期:食べ物を認知する 2. 準備期:食べ物を口に取り込む 3. 口腔期:咀嚼する 4. 咽頭期:食べ物が咽頭を通過する 5. 食道期:食べ物が食道を通過する [ 解剖 ] 1. 口腔の解剖 2. 口腔〜喉頭の解剖 (1) 口蓋:口蓋垂の挙上により鼻咽腔の閉鎖を行う (2) 咽頭:嚥下時に前上方に挙上し輪状咽頭筋が弛緩し食道入口が開大 (3) 喉頭:嚥下時に前上方に挙上し声門を閉鎖することで誤嚥を予防 [ 嚥下機能の評価 ] 1. 反復唾液嚥下テスト (repetitive saliva swallowing test: RSST) 30 秒間で何回唾液を嚥下できるか。 検者は人差し指で舌骨を、中指で甲状軟骨を触知する。 3回以上の場合正常と判定する。 2. 改定水飲みテスト (modified water swallowing test: MWST) シリンジで 3ml の冷水を嚥下させる。 検者は人差し指で舌骨を、中指で甲状軟骨を触知する。 嚥下の後「えー」と発声させ湿性嗄声を確認する。 1回目でむせこみや湿性嗄声がなければ2回目を行う。 < 評価基準 > 1 点:嚥下なし 2 点:嚥下あるがむせこみ / 呼吸切迫 + 3 点:嚥下あり、呼吸は良好だがむせこみ / 湿性嗄声 + 4 点:嚥下あり、呼吸良好、むせない 5 点: 30 秒以内に 2 回以上のむせない嚥下が可能 *   3点以下の場合は誤嚥の可能性がある。 3. フードテスト スプーン1杯のゼリーや液状食品を食べさせる。 口腔内に残留があると高確率(70%)に咽頭残留が疑われる。 1回目でむせこみや湿性嗄声がなければ2回目を行う。 < 評価基準 > 1 点:嚥下なし 2 点:嚥下あるがむせこみ / 呼吸切迫 + 3 点:嚥下あり、呼吸は良好だがむせこみ / 湿性嗄声 + 4 点:嚥下あり、呼吸良好、むせない 5 点: 30 秒以内に 2 回以上のむせない嚥下

【顔面神経麻痺のガイドライン】

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【顔面神経麻痺のガイドライン】 1. 原因 (1) 末梢性 Bell 麻痺 :60% 、 Ramsay-Hunt Syndrome: 15% 、外傷性: 6% (2) 中枢性 脳血管障害他 *   90% 以上は末梢性顔面神経麻痺である。 2. 各論 (1) Bell 麻痺 原因不明の一側性末梢性顔面神経麻痺。 HSV-1 が主病因と言われている。 (2) Ramsay-Hunt Syndrome 顔面神経麻痺の膝神経節に潜伏した VZV の再活性化による。 耳介帯状疱疹や第Ⅷ脳神経症状を伴う。 不全型 Hunt 症候群:顔面神経麻痺のみの VZV 感染。 Bell 麻痺の 20% を占める。 3. 評価(表情筋運動スコア) 重症: <8pts, 中等症: 10-18pts, 軽症: >20pts 4. 治療 (1) 軽症:プレドニゾロン (30)1x 10days+ バルトレックス (1000)3T3x 7days (2) 中等症:プレドニゾロン (60)1x 10days+ バルトレックス (1000)3T3x 7days (3) 重症:原則入院加療とする。 PSL 120-200mg/day 10days+ ゾビラックス 750mg/day div 7days (4) 適宜追加 症状改善目的:メチコバール、アデホス ステロイド併用: PPI 疼痛緩和:カロナール・リリカ (5) 手術療法:重症かつ ENoG<10% の症例に限る。 神経内科の勉強方 おすすめの教科書はこちら 研修医/内科医が読むべき本はこちら