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MAO-B阻害薬の使い分け エフピー、アジレクト、エクフィナ

MAO-B 阻害薬の使い分け 以前からあったエフピー(セレギリン selegline)に加えて、アジレクト(ラサジリン Rasagiline)・エクフィナ(サフィナミド safinamide)と3種類の MAO-B 阻害薬が使えるようになりました。 その使い分けに関してお伝えしようと思います。 MAO-B を阻害することでパーキンソン病におけるドパミンの底上げをします。個人的にはレボドパ製剤への反応性を確認しパーキンソン病と診断したのち、ドパミンアゴニストもしくは MAO-B 阻害薬で治療を開始します。特に、車の運転が必要な場合やドパミンアゴニストによる眠気の副作用が強い場合には MAO-B 阻害薬が適しているように思います。 MAO-B 阻害薬は3剤ありますがまず、基本的な効果はあまり変わりありません。 共通して効果発現までは大体1ヶ月ほどかかります。 SSRI や三環系抗うつ薬、トラマドールなどとは併用ができません。 薬価は先発品だと大きな違いはありません。 エフピー 5mg 600 円〜 10mg 1200 円 / 日 アジレクト 1mg 963 円 エクフィナ 50mg 963 円 ジェネリックになるとセレギリンがありますのでエフピーが約半値になります。 神経保護作用があるといわれていますが、発売からかなりの年月が立っているにも関わらず明確なエビデンスがなく本当かどうかはわかりません。 副作用として気をつけるべきはやはりジスキネジアと起立性低血圧、精神症状でしょう。 MR さんはごく初期に単剤でやった試験などでジスキネジアや OH は明らかではない、とおっしゃったりしていますが実臨床ではあるように思います。 大きな違いは ・レボドパ製剤との併用の必要性 ・内服回数 ・覚せい剤原料の有無 ・ MIBG 心筋シンチグラフィへの影響 ・食事との相性 です。 ・エフピー エフピーは本邦で昔から使われていた MAO-B 阻害薬です。 1 日2回内服で 2.5mg 1x から 10mg2x まで幅広い容量調節が可能です。 覚せい剤原料が入っているので薬局での取り扱いが面倒です。 MIBG 心筋シンチの前後で