研修医が絶対に読むべき教科書 [各論/各科]

・循環器
  
研修医における循環器内科研修の目標は、心電図・血圧管理・不整脈治療・心不全の管理だと思います。冠動脈疾患はカテとかで専門性が高いので循環器内科にコンサルトする傾向にあると思いますが、血圧・不整脈・心不全くらいは一般内科医でも見れなくてはなりません。あと、やっぱり心電図は重要です!3秒で心電図を読む本という山下先生の本があります。この人の本はとっても読みやすいのですが、ある程度知識をつけた上で、危ないものか危なくないものかを瞬時に判断する方法の解説ですので初めの1冊には全くオススメできません。


・呼吸器内科
  呼吸器内科での目標は、胸部の画像が読めるようになること、呼吸器設定ができるようになること、肺炎の治療ができるようになること、くらいですかね。肺がんは気管支鏡とか専門性が…(以下略)。

・消化器内科

大学病院の消化器内科は、ご存知の方も多いかとは思いますが、腫瘍とカメラばっかりです。ぶっちゃけ他科の医者に必要な消化器の知識ってあんまりありません。とりあえず、基本的な薬の使い方を覚えましょう。

・腎臓内科
  腎臓内科では透析・電解質に関して勉強しましょう。どの科に進んでも必要な知識です。
マニュアル本はどちらか一冊でok

・糖尿病 代謝内分泌

代謝・内分泌ではやはり糖尿病のコントロールが第一です。

・神経内科
  
神経内科は特別な手技や機器がなくても成り立つ科ですので、勉強しておいて損はないと思います。どれも名著なのでオススメです。

・膠原病

 膠原病ではこちらがおすすめです。

・血液内科

研修医にとって血液内科はレジデントマニュアル1冊持っておけば大丈夫でしょう。ですが、研修医の間に勉強しておいて損がないのは悪性リンパ腫です。血液内科以外で白血病などをみることは少ないですが、悪性リンパ腫はどの科でも鑑別に挙がってきます。余裕があれば勉強しましょう。

・麻酔科

麻酔科といえばこれです。これ1冊で間違いなしです。2018年に第6版
が出版されました。

・外科

とりあえず外科はこれで乗り切りました。内科と外科では基本的に内科の方が研修医ができる部分が多いように感じます。よっぽど志望科で勉強しない限り研修医が手術で重要な部分を担うことはありません。むしろ外科系研修医では周術期管理がメインの仕事となります。周術期管理は研修医に任せっきりという外科の先生もいます(本当はよくないですが)。研修医が管理して状態が悪くなった術後患者さんを何人も見ているので、周術期管理はしっかり勉強しておきましょう。

・緩和ケア

緩和ケアは重要です。どこの科に行っても使います。1冊、読んでおきましょう。



コメント

  1. 突然のご連絡失礼いたします。
    医学書レビュー.com(https://igakusho-review.com)という、医学書のレビューを行っているサイトを運営しておりますものです。
    ブログなどで精力的にレビューを執筆なさっている先生探している中で、本ブログに出会いました。

    医学書のレビューにとどまらず、研修医がどのように学ぶべきかということまで書かれた先生のレビューを、是非幣サイトにて掲載させていただけないかと思い、ご連絡させていただきました。

    連絡窓口を見つけることが出来ず、コメントにて急にこのようなお願いをする非礼をお許しください。

    ご多忙の折、大変恐縮ではありますがご検討いただけますと幸いです。

    返信削除

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