ベッドサイドプレゼンテーション

ベッドサイドプレゼンテーションのコツを説明していきます。

ポイント
1 なるべく短く、但し必要な情報は漏らさず伝える
2 自信を持ってプレゼンする
3 原稿は読まずにプレゼンする
4 最初に年齢・性別・何で入院しているかを言う
5 メインの疾患の過去→現在→未来の流れを意識してプレゼンする
6 具体的なスコアや値を出してプレゼンする
7 本筋と関係ないことは言わない

それぞれ説明していきましょう。
1 なるべく短く、但し必要な情報は漏らさず伝える
これはどこでも言われていることですね。
1分以内を目標にしましょう。

2 自信を持ってプレゼンする
3 原稿は読まずにプレゼンする
この2つは聞き手に与える印象として大切です。
自信がなさそうにプレゼンすると正しいことを言っていても突っ込まれますし、自信満々にプレゼンすると多少間違っていてもスルーされることが多いです(間違っていてはいけないのですが)。また、必ず原稿は作っても見ながら喋らないようにしましょう。読む時も丸暗記した文章をただ読む、と言うのではなくポイントとなることだけを覚えてプレゼンするようにしましょう。

4 最初に年齢・性別・何で入院しているかを言う
5 メインの疾患に関する過去→現在→未来の流れを意識してプレゼンする
6 具体的なスコアや値を出してプレゼンする
7 本筋と関係ないことは言わない
客観的な指標の無いプレゼンは聞いていて全く理解できません。ただ単に「良くなった」
「悪くなった」と言うのではなく、元々どれぐらいだったのがどれくらいになった、と言うようにしましょう。また。研修医のプレゼンテーションを聞いていて思うのが、大切なことは言わないのに、本筋と関係ないことは言う方が多い印象です。上級医が行った本筋の治療よりも自分で考えて行ったこと(例えば便秘があったから下剤を出した、とかですね)の方が印象に残るのはとってもわかるのですが、全てのことを話してしまうと冗長になってしまいます。メインの疾患の過去→現在→未来の流れを意識してプレゼンするようにしましょう。

下に一例を載せました。
よかったら参考にしてください。

Ex) 脳梗塞ver
〇〇さん ◯歳 男性
今回脳梗塞で入院になりました。
〇月〇日発症の脳梗塞で、入院時の症状は〇で、NIHSSでは〇点でした。頭部MRI上〇を認め、[検査所見]であったことからBADと診断しました。超急性期治療としてt-PAの投与を行い、再発予防としてパイアスピリン100mg/日で加療しています。現在の症状は〇でNIHSSでは〇まで改善しています。リスクとして脂質異常症、糖尿病があり、それらに対しては〇〇を行っています。今後自宅退院が困難であることから回復期リハビリテーション病院へ転院の予定です。

Ex) PD ver
〇〇さん ◯歳 男性
パーキンソン病薬剤調整目的で入院されている方です。
2012年に左上肢の静止時振戦で発症した経過4年のパーキンソン病の患者さんです。
入院時にはL-dopa/carbidopa ◯◯mg, ropinirole ◯◯mg, zonisamide ◯◯mgの内服でYahr ◯、on時のUPDRS part3では◯点でしたが、入院後L-dopaを◯増量したところYahr, UPDRS part3で◯点まで改善しました。今週末に自宅退院の予定です。




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