認定内科医試験 2015 解説

2015
1.  Cushing症候群 (原発性副腎皮質機能亢進症)
Cushing症候群
(1) Cushing病:下垂体ACTH過剰
(2) 異所性ACTH産生腫瘍
(3) 原発性副腎皮質機能亢進症
ACTHの血中濃度で鑑別する。
治療:トリロスタン:副腎のステロイド合成を抑制することで効果を発揮し、両者ともに有効。現在では第一選択の薬剤である。

2. RA
本症例はdefinite RA
→治療はMTXNSAIDsの併用が第一選択

3. 慢性硬膜下血腫
比較的長い経過の硬膜下血腫
抗凝固薬を内服しているため、鏡面形成のような画像を呈する

4. カルタゲナー症候群
原発性線毛機能不全症候群(primary ciliary dyskinesiaPCD)は、常染色体劣性遺伝と考えられる先天性の線毛器官の構造異常とそれによる機能不全を病態とする。線毛の機能不全により、幼小児期からの慢性上下気道感染症や男性不妊症、女性不妊症、角膜異常、網膜色素変性症などを生じる。
本症の約50%で内臓逆位がみられ、慢性副鼻腔炎、気管支拡張症、内臓逆位の3徴を示す例がKartagener症候群と呼ばれている。

5. 亜急性連合性脊髄変性症
ビタミンB12の欠乏によりメチルマロン酸が蓄積し、生じる脊髄障害で、側索・後索に好発する。ビタミンB12は胃壁細胞由来の内因子と結合し、回腸末端より吸収される。欠乏の原因は様々で日本では胃切除後症例が多くみられた。他に、悪性貧血、Crohn病などに伴う摂取不足(海外では菜食主義者)が原因となる。全身性疾患であり、脊髄病変の他に大球性貧血による髄外造血、痴呆・精神症状、視神経炎などを合併することがある。頸髄〜胸髄に好発するが、延髄にも生じうる。
MRIでは脊髄の軽度の腫大と、脊髄背側のT2WI高信号を認める。
典型例では、T2WIの横断像で両側後索(特に楔状束)に一致した高信号を認め「逆V字」「逆ウサギの耳」「ハの字型」と表現される。側索に高信号を認めることもある。大脳白質にT2WIで斑状の高信号を複数認め、特に脳室周囲に多く分布するとされるが、画像的には非特異的である。

6. SLEの急性増悪
SLEできたしうる肺病変は胸膜炎と肺胞出血
SLE活動性判定基準
(厚生省自己免疫疾患調査研究班、1985 年)
1. 発熱
2. 関節痛
3. 紅斑(顔面以外も含む)
4. 口腔潰瘍または大量脱毛
5. 血沈亢進(30mm/時以上)
6. 低補体血症(CH5020U/mL以下、あるいはC360mg/dL以下)
7. 白血球減少症(4000/μL以下) 
8. 低アルブミン血症(3.5g/dL以下) 
9. LE細胞またはLEテスト陽性
上記9項目中3項目以上陽性を活動性と判定する。
(感度:95.7%、特異性:94.0%)
SLEの急性増悪(flares)
flareの予測には補体低下と抗dsDNA抗体上昇が有用
(補体低下と抗dsDNA抗体上昇がある患者の12%は急性症状を呈さない)
軽度:微熱、頬部紅斑、関節痛が出現し、倦怠感が増悪。軽度白血球減少。
中等度:胸膜痛と肘関節腫脹。L/Dで急性反応が起きている。X線で胸水あり。
PSLやアザチオプリン
重度:ループス腎炎による腎不全。補体低下と抗dsDNA抗体上昇あり。
→高容量のプレドニゾン+免疫抑制薬
  SLEと血漿交換の適応
治療抵抗性のループス腎炎、中枢神経性の病変、肺胞出血などの重症病変

7. 後天性TTP
血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpuraTTP
ADAMTS13活性著減(10%未満)で診断。
ADAMTS13活性が著減するとUL-VWFMが切断されず、血中に蓄積し、末梢細動脈等で生じる高ずり応力下に過剰な血小板凝集が引き起こされ、血栓を生じる。
TTPの罹患年令は新生児から老人までと幅広く、日本国内では3050歳と60歳前後に発症ピークが認められる。
古典的5徴は1)消耗性血小板減少、2)微小血管症性溶血性貧血、3)腎機能障害、4)発熱、5)動揺性精神神経障害
治療第一選択は血漿交換でステロイドパルスが併用される。血小板輸血は禁忌。

8. 悪性貧血
内因子の分泌減少によるビタミンB12の吸収障害によって巨赤芽球性貧血が発生する。胃壁細胞および内因子に対する自己抗体によりビタミンB12が欠乏し貧血、末梢神経障害、亜急性連合性脊髄変性症、Hunter舌炎を呈する。
末梢血液学的検査では大球性貧血、白血球減少、血小板減少が、骨髄では核の成熟障害による巨赤芽球がみられる。また、無効造血を反映して間接ビリルビンの上昇とLDH高値がみられる。胃壁細胞に対する自己抗体は約 90%の悪性貧血患者で検出されるが、特異性は高くない。抗内因子抗体の感度は約50%と高くないが特異度は90%と高い。
貧血の治療はビタミンB12の非経口投与である.

9. レジオネラ肺炎
診断には尿中抗原迅速検査、遺伝子迅速検査、喀痰培養、染色(ヒメネス染色)
治療は細胞内移行性の高い、マクロライド、キノロン系

10. 甲状腺機能低下症
[甲状腺ホルモン低下症状]
寒がり・皮膚の乾燥・発汗低下・圧痕を残さない浮腫・筋力低下・心拡大・徐脈・低血圧・心膜液貯留・嗄声・便秘・食欲低下・傾眠・動作緩慢・難聴
[アンドロゲン欠乏症状]
月経過多・脱毛
[Lamberts徴候]
腱反射遅延(特にアキレス腱反射の回復相の遅れ)
→甲状腺ホルモンの不足している筋細胞では水、Na+Ca+などの排出が遅れ、筋細胞の弛緩に時間がかかることで腱反射遅延が生じる。
 [血液検査]
貧血、T3T4↓、123I-uptake↓、TSH↑(二次性・三次性では↓)、T.chol↑、LDH↑、AST↑、CK-MM↑、低Na血症がみられる

12. 偽膜性腸炎
腸粘膜に偽膜形成をみる抗菌薬起因性腸炎である。原因は抗菌薬投与により腸内細菌叢が変化し増殖するクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)などの菌毒素である。抗菌薬投与中に高熱,白血球増多がみられ,腹痛,下痢,血便など腸炎症状をともなえば本症が疑われる。黄色から緑色の炎症性膜様物が点状に大腸粘膜をおおい,ときに小腸にも及ぶ(偽膜性全腸炎)。大腸に好発し,とくにS状結腸・直腸に多い。原因抗菌薬の種類は多彩で,最初に本症との関連が指摘されたクリンダマイシン以外にもセフェム系剤や広域合成ペニシリンなど多数ある。本症は抗菌薬の経口投与,静脈投与いずれでもおこり,抗菌薬投与中止後に発症してくることもある。投与中の抗菌薬を中止するだけで症状の軽快をみることもある。メトロニダゾール(metronidazole)とバンコマイシン(vancomycin)の経口投与が有効であるが,芽胞が残ると再燃がみられる。

13. 結核の検査
[潜在性結核感染]
IGRA(Interferon-Gamma Release Assay)
T-spotなど。血液検査でIFNを確認。特異度が高い。BCGの影響を受けない。
・ツベルクリン反応
ツベルクリンの皮下注48-72時間後皮疹が10mm未満ならば陰性とし、10mm以上ならば陽性。
[臨床症状がある場合]
・画像検査
レントゲン・CT
・喀痰検査
塗抹検査(チールニールセン染色、蛍光法)
抗酸菌培養
PCR

14. generalized seizure
まずは周囲の安全を確保する
全般発作であれば内服はできない
救急外来でジアゼパムをivする。
その後はivならフェニトインやレベチラセタムを検討する

15. DHIS
高熱と臓器障害を伴う薬疹で、医薬品中止後も遷延化する。多くの場合、発症後23週間後にHHV-6の再活性化を生じる。
限られた医薬品投与後に遅発性に生じ、急速に拡大する紅斑
  しばしば紅皮症に移行する。
原因医薬品中止後も2週間以上遷延する。
38℃以上の発熱。
④肝機能障害
⑤血液学的異常:abcのうち1つ以上
  a. 白血球増多(11,000/mm3以上)
  b. 異型リンパ球の出現(5%以上)
  c. 好酸球増多(1500/mm3以上)
⑥リンパ節腫脹
HHV-6の再活性化
原因薬剤としてはカルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、ゾニサミド(抗てんかん薬)、アロプリノール(痛風治療薬)、サラゾスルファピリジン(サルファ剤)、ジアフェニルスルホン(抗ハンセン病薬)、メキシレチン(不整脈治療薬)、ミノサイクリン(抗生物質)などが多い。
治療は原因薬剤の中止と、ステロイド全身治療(1mg/kg)

16. PCI
ステント留置後には抗血小板薬内服の必要がある。
プラスグレル・クロピドグレル

17. 急性好酸球性肺炎
20歳代から60歳代の健常者、特に30歳から50歳の女性に発症しやすい。細菌性肺炎様の症状と画像所見を呈するため誤診されやすく、重症化してから専門医へ紹介されることが多い。末梢気道から肺胞領域の強い好酸球と活性化リンパ球浸潤を特徴とし、呼吸不全化しやすく、治療が適切でないと線維化影を残すだけでなく、致死的な経過となりうる。早期の的確な診断治療が重要であるが、再燃しやすい。エビデンスに基づいた治療方法はなく、 通常ステロイド治療を一生必要とする。

18. CJD
[症状]
第1期:倦怠感、めまい、ふらつき、視覚異常、抑うつ気分
第2期:認知機能低下、錐体路/錐体外路症状、ミオクローヌス
第3期:無動、無言、除皮質硬直、屈曲肢位をとる。
[診断基準(WHO基準)]
A. definite: 病理所見による
B. Probable:以下のa.bに加えcまたはdを満たす。
a)急速進行性認知機能障害
b)以下4項目のうち2項目以上
・ミオクローヌス
・視覚or小脳症状
・錐体路or錐体外路症状
・無動
c)脳波検査でPSD
d)髄液検査で14-3-3蛋白陽性で経過が2年未満
C. Possible: 上記a,bを満たすが脳波所見を認めない。
[検査]
①髄液検査:14-3-3蛋白の証明
②脳波検査:PSDを認める。
③画像検査:典型例ではDWI, FLAIRで大脳皮質ないし大脳皮質+線条体にHIAを認める。線条体のみは非典型的。DWIの方がFLAIRより感度が高い。
ADCLIAとなることが多いが、進行によりHighとなる。
大脳皮質の病変はcortical ribboning sign(非対称で辺縁系は保たれる)
[治療]
現在のところ対症療法のみで進行を抑制する薬剤はない。
対症療法としてはミオクローヌスに対してはクロナゼパム(リボトリール)やバルプロ酸(デパケン)が使用されるが明確なエビデンスはない(Grade C)

19. ロペラミド
ロペミン。ロペラミド塩酸塩は腸管壁へ直接作用し、腸管の壁内神経叢及び神経末端におけるアセチルコリンの放出を抑制し、腸の蠕動運動を抑制することにより止瀉作用を示す。

20. カテーテル関連血液感染症
原因の多くがブドウ球菌であるので、抗菌薬はempiricalにはバンコマイシンを使用する。また、患者の重症度や鼠径部に留置されていたかどうかで、グラム陰性桿菌やカンジダのカバーを検討する。静注抗菌薬で最低2週間は治療を行う。起因菌が黄色ブドウ球菌であった場合には、原則4-6週の治療が必要である。起因菌が同定された場合には感受性に合わせて抗菌薬を変更する。治療期間は、血液培養が陰性化した日からカウントする。

21. 肝硬変 腹水
安静、食塩制限、利尿薬

22. 持続性心房細動
抗凝固薬で脳血管イベントの予防を行う。現在はDOAC(NOAC)が第一選択。

23. 貧血
出血ではRetが上昇する

24. 褐色細胞腫
副腎髄質や傍神経節の腫瘍でカテコールアミンの過剰分泌を呈する疾患。動悸、頭痛などの症状、高血圧、糖尿病をきたす。多くは良性腫瘍で手術による摘出で治癒するが、約10%は骨、肝などに転移する悪性褐色細胞腫である。高血圧の他、頭痛、動悸、発汗過多、顔面蒼白、振戦、悪心、便秘、体重減少、狭心症様の胸痛など多彩な症状を示すが、この病気に特有ではない。治療法は未確立で進行性に増悪する。初回の手術時の組織検査で良・悪性を診断するのが困難で、1年から30年後(平均5年)に局所再発、遠隔転移を生じ悪性と判明する。悪性の早期診断法と有効な治療法の確立が必要な難治性疾患である。

25. カンジダ
カンジダ血症の致死率は4050%と極めて高い
臓器障害として眼内炎、感染性心内膜炎、化膿性血栓性静脈炎、骨髄炎、髄膜炎などをきたす

26. スパイロメトリー
測定可能な項目
・肺活量
・%肺活量
・努力性肺活量
・一秒量
・一秒率

27. RAの活動性
・診断
リウマトイド因子(rheumatoid factor: RF)、抗CCP抗体(anti-cyclic citrullinated peptide antibody: ACPA)
・疾患活動性の指標
赤血球沈降速度(ESR)、CRP、血清アミロイドA蛋白 (SAA)
・慢性炎症の指標
アルブミンの低下、炎症性貧血の進行、血小板数増加、IgG増加
・関節破壊と相関
マトリクスメタロプロテナーゼ3MMP3
→腎障害があると上昇しやすく解釈に注意する。

28. 妊娠初期
妊娠初期にはhCGが上昇し、構造の類似するT3, T4も上昇
そのためTSHは低下する

29. CHADS2 score
現在はCHADS2-vascが用いられる。

30-32. 副甲状腺機能亢進症
副甲状腺機能亢進により高Ca血症を来たし種々の症状を生じる。
・多飲多尿
・消化器症状
・脱力
・意識障害
原因は原発性の他に
検査はCa, PTHの血液検査
甲状腺エコー, CT, Tc-MIBIシンチグラフィ
治療は高Ca血症の是正、外科的治療

33. ASO
膝下レベルではステント治療は基本的には行わない

34. 多発性骨髄腫
Bリンパ球から分化した形質細胞が単クローン性に増植したもの
[症状]
・高Ca血症
・腎機能障害
・貧血
・骨病変
[検査]
免疫電気泳動
骨髄生検
MRI, FDP-PET
[治療]
自己造血幹細胞移植
化学療法(古典的にはMP療法)

35. ATL
高度の核異型を伴ったリンパ球よりなる,HTLV-1 によって引き起こされる末梢性T 細胞腫瘍
Flower cell と呼ばれる異常リンパ球の増多を主体とした白血球増多,リンパ節腫脹,皮膚病変,ATL 細胞の浸潤による多臓器障害,高LDH 血症,高Ca 血症,日和見感染症などが高率に出現する。

36. 急性胆管炎

37. ビタミン欠乏症
[脂溶性ビタミン]
・ビタミンD:くる病(テタニ―)、骨軟化症
・ビタミンA:夜盲症、眼球乾燥症、角膜軟化症
・ビタミンK:出血傾向
・ビタミンE:溶血性貧血(未熟児)
[水溶性ビタミン]
・ビタミンB1:脚気、ウェルニッケ脳症、高ビリルビン酸血症
・ビタミンB2:口角炎、脂漏性皮膚炎
・ビタミンB3:ペラグラ
・ビタミンB6:皮膚炎、口内炎、末梢神経障害
・ビタミンB12:巨赤芽球性貧血、ハンター舌炎、亜急性脊髄連変性症
・ビタミンB9(葉酸)…巨赤芽球性貧血、神経管閉鎖症
・ビタミンC…壊血病、皮膚出血、創傷治療の阻害因子

38. サルコイドーシス
サルコイドーシスは原因不明の多臓器疾患であり、若年者から高齢者まで発症する。発病時の臨床症状が多彩で、その後の臨床経過が多様であることが特徴の1つである。肺門縦隔リンパ節、肺、眼、皮膚の罹患頻度が高いが、神経、筋、心臓、腎臓、骨、消化器など全身のほとんどの臓器で罹患する。
[診断基準]
1)両側肺門リンパ節腫脹
2)ACE活性高値または血清リゾチーム値高値
3)血清可溶性インターロイキン-2受容体(sIL-2R)高値
4)Galliumシンチ、PETで著明な集積所見
5)BALFでリンパ球比率上昇、CD4/CD8比が3.5を超える上昇
5項目中2項目以上陽性の場合に陽性とする。
[治療]
ステロイドパルス

39. 拡張型心筋症
高血圧性心疾患がベースの拡張型心筋症
食塩制限(5~8g)と水分制限が必要である。左室収縮機能障害に対しては、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、β遮断薬を早期に用いる。うっ血症状があれば利尿薬を併用する。スピロノラクトンは利尿薬としての作用だけではなく長期予後改善効果が認められている。

40. AG増加型アシドーシス
不揮発性酸の蓄積

41. 食道静脈瘤破裂
門脈圧亢進により本来であれば門脈に流入するはずの静脈血が側副血行路を流れるようになるために発生する。
・食道バルーンタンポナーデ:バルーンによって出血部位を圧迫する
  薬物療法:      非破裂時→バソプレッシン、βブロッカー、ARB
破裂時→バゾプレッシンとニトログリセリン
・内視鏡的硬化療法(EIS):硬化薬を血管内外に局注して止血を図る。
・内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL):内視鏡下でOリングで直接静脈瘤を結紮する。
・経頚静脈的肝内門脈静脈短絡術(TIPS):肝内で門脈-静脈シャントを形成する。
・手術療法:食道静脈瘤では食道離断術が多く行われる。

42. MG
EMGwaning
MG
筋易疲労性、眼瞼下垂、double vision

43. 膵嚢胞性腫瘍

44. 咳喘息
咳喘息(cough variant asthma; CVA
慢性(8週間以上)に発作性の咳が持続する。
β2刺激剤の吸入により臨床症状が改善する。
胸部聴診にて狭窄音は聴取されない。
閉塞性換気障害や気道可逆性等の初見も認めない。
慢性の気道炎症、気道過敏性の亢進など喘息と同じ病態
軽症喘息におけるコントローラーに準じた定期的薬物療法を行う
3割が典型的な喘息に移行するとされる。

45. 妊娠禁忌薬
スルホニルウレア系薬剤:胎盤を通過することが報告されており、新生児の低血糖、巨大児が認められている。

ACE: 妊娠中期及び末期に投与すると羊水過少症,胎児・新生児の死亡,新生児の低血圧,腎不全,多臓器不全,頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の奇形,頭蓋顔面の奇形,肺の発育不全等。

46. 薬剤性腎障害
間質性腎炎
急性尿細管壊死

47. E型肝炎
日本では、E型肝炎を診断した医師に対しては、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下、「感染症法」という。)に基づき、保健所に直ちに届出ることが義務づけられています(E型肝炎は「四類感染症」に分類)。

48. 夏型過敏性肺臓炎
アレルギー疾患であり、肺に間質性炎症と肉芽腫を形成する疾患である。有機粉塵によりIII型およびIV型アレルギーを起こす。真菌や、担子菌のトリコスポロン属(Trichosporon cutaneumTrichosporon asahiiTrichosporon. mucoides)が原因抗原となり、夏季(4月から10月)に起こる。
[検査所見]
夏型過敏性肺炎では抗トリコスポロン・アサヒ抗体が鑑別に有用である。
(感度92.3%, 特異度92.8%)
BAL液の総細胞数の増加、リンパ球増加。CD4/CD8比は低下(<1.0)。
[病理組織学的所見]
経気管支肺生検を行うと、非乾酪性肉芽腫を認めることが多い。他に、リンパ球浸潤を主体とする胞隔炎や、Masson体を時に認めることがある。それらの所見を呈する肉芽腫性間質性肺炎が観察される。
[治療]
第一に環境の改善、抗原の回避がなされる。
投薬としてはステロイド投与が一般的である。

49. 多血症
・喫煙
・慢性の動脈血低酸素血症
・腫瘍(腫瘍に伴う赤血球増多症)
まれな原因には,以下のような特定の先天性疾患がある:
・高酸素親和性異常ヘモグロビン症
・エリスロポエチン受容体の遺伝子変異
Chuvash赤血球増多症(VHL遺伝子の突然変異)
HIF-2α遺伝子の突然変異
血液濃縮(例,熱傷,下痢,または利尿薬に起因)により,偽赤血球増多症がみられることがある

50. 多発性嚢胞腎
高血圧は高率に合併
肝嚢胞は高率に合併するが臨床的に問題となることは少ない。
脳動脈瘤は健常人に比べて合併率が高くMRAが推奨される。
嚢胞感染は閉鎖腔感染のため難治性となりうる
嚢胞出血,尿路結石,膵臓,脾臓,甲状腺,肝・腎以外の嚢胞,心臓弁膜症を含む心臓合併症,大腸憩室,鼠径ヘルニア,総胆管拡張症などの頻度が比較的高い。

51. 間歇性跛行
腰部脊柱管狭窄症:MRI
ASO: ABI
DM neuropathyの合併も疑われるし、根症状であれば神経伝導検査でもわかるような気がする。

52. 急速進行性糸球体腎炎
腎糸球体の特徴的な病理像は、ボウマン腔に形成される半月体(クレッセント)と呼ばれる構造の出現である。これにより本来の糸球体の血流が妨げられ糸球体における血液ろ過が急速に低下し腎機能が悪化する。半月体の形成機序は不明である。自己抗体(ANCA=抗好中球細胞質抗体、抗糸球体基底膜抗体、抗核抗体)が陽性な症例や免疫複合体が沈着する病型が多く、免疫学的機序を介しておこるものと考えられている。

53. CO2ナルコーシス
・発汗
・頭痛
・振戦:企図振戦、羽ばたき振戦など
・痙攣
・傾眠
・自発呼吸の減弱
・呼吸性アシドーシス
  意識障害、昏睡状態

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