CVカテーテル(中心静脈カテーテル)の挿入

CVカテーテルの挿入】
目的:中心静脈栄養、透析・血漿交換など

挿入部位
1. 内頸静脈: 邪魔になる。自己抜去のリスク。(感染が少ない?)
2. 大腿静脈: 入れると歩けない。DVT・感染のリスク。
3. 鎖骨下静脈:気胸のリスク。今は使わない。

*内頸静脈vs大腿静脈
大腿静脈の方が感染リスクが高いとされている。
(吉久保拓. 透析会誌 2007;40(7):603-608)
しかし、本論文では大腿静脈を選択される患者は重症度が高く、感染リスクが高い傾向があり、本当かどうかはわからないとされている。

清潔ケアをしっかりすれば感染リスクは上がらない。
(Kirkpatrick WG. Nephron 1996;73:58-62)

大腿と内頸で感染リスクは変わらない。
(Marik, Paul. Critical Care Med 2012:40(8):2479-2485)
という報告もある。

いずれにせよ、大腿静脈を選択するとADLが低下するためできる限り内頸静脈を選択したい。

[手技]
現在はエコーガイド下穿刺が推奨されている。
世の中には様々なCVの本があるみたいだ。
正直な所、エコーで見えている血管を刺すだけなので末梢ルートよりも簡単。
エコーガイド下穿刺で失敗している人は見たことがない。
(1)消毒
(2)滅菌手袋をつける
(3)オイフをかける
(4)全ての管に生食orへパ生を通す
(5)局麻
(6)エコーで見ながら穿刺
(7)外套を残す ←ここまで普通のルートキープと変わらない
(8)ガイドワイヤーを通して外套を抜く
(9)ダイレーターで穴を広げる
(10)CVカテーテルを入れて終了

[挿入の確認]
まずいのは動脈を穿刺していた時。
(1)血液の色
(2)血液ガス
(3)挿入位置をレントゲンで確認



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