[研修医必須項目] 1-20 動悸
<動悸>
【定義】
通常自覚することの無い自己の心拍を自覚し、それを不快と感じること。
【分類】
*心原性→不整脈、非不整脈
*心因性
*貧血・低血糖・薬剤性
【原因/鑑別診断】
*心原性:
→不整脈性:期外収縮・洞性頻脈・発作性上室性頻拍・心房粗動・心房細動・房室ブロック
非不整脈性:心筋梗塞・弁膜症・狭心症・心不全・心筋症・ペースメーカー症候群
*非心原性:
→薬剤性(交換刺激刺激薬・血管拡張薬・抗コリン薬・カフェイン・ニコチン)
代謝異常:甲状腺機能亢進症
高拍出性:貧血・感染・妊娠
心因性:パニック障害・不安障害・ストレス
その他:労作
【実施すべき検査】
*まず十二誘導心電図!!
→その際症状が持続しているか問診し、心電図に記入しておく。
不整脈性かどうか、心筋梗塞など重症な病状が無いか確認。
*採血
→基本的な血算・生化を採血。甲状腺機能を見るためTSH・FT3・FT4も採血。
*問診
→既往歴・家族歴・内服内容・アレルギーなど基本的なこと。
*心臓超音波
→心筋障害・心不全・弁異常を見る。
【治療】
心筋梗塞や致死的不整脈は緊急対応。
心房細動は2日以上継続している可能性がある場合は除細動は十分な抗凝固療法を行ってから。具体的には除細動前3週間・除細動後4週間の抗凝固が必要。
それ以外はrate control。β遮断・Ca拮抗薬が奏効する。
また、アブレーションなど考慮。
それ以外は原疾患の治療となる。
【経験した症例】
●歳男性。動悸症状を契機に心房細動を指摘されていた。サンリズムの内服で加療されていたが、動悸回数が増えたため、シベノール・ワソランへ変更。しかしその後も動悸症状が治まらず、本人の希望もありアブレーション治療を行うこととなった。アブレーション治療後、心電図上心房細動・心房粗動は認められず、経過良好となったため退院した。
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