【Capsular warning syndrome: CWS】

Capsular warning syndrome: CWS
CWSは繰り返す内包領域の脳虚血発作。
Donnanらにより提唱された(Donnan GA. Neurology 1993;43:957-962)
同一の血管の虚血を繰り返すため、同一の症状を繰り返す。

Crescendo TIAの一病型である。
  Crescendo TIA:1週間で複数回のTIAを来したもの。
レンズ核線条体動脈の虚血であるため皮質症状は呈さない。
通常のcrescendo TIAよりも頻回に発作を呈する傾向がある。

病態は未だに解明されていない。
BADのような病態が考えられている。

予後は不良である。
抗血小板薬+抗凝固薬の治療でも50%が脳梗塞へと進展したと報告されている。
(Staaf G.Cerebrovasc Dis 2004;17:1-8)
クロピドグレル300mgが有効であったという報告
(Fahey CD.Neurocrit Care 2005;2:183-184.)
t-PAが有効であったという報告
(Vivanco-Hidalgo RM.Cerebrovasc Dis 2008;25:508-510.)
脳保護療法、抗血栓療法、血栓溶解療法、スタチン、低分子デキストランを有効とする報告(田口芳治.臨床神経学 2010;50(5):320-324)
血行再建術が有効であったという報告
(Jun Lee.J Neurol Sci 2010;15(296):115–120.)
などあるが、未だ確立した治療方法はない。



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