[B2] 「血液ガス分析」

「血液ガス分析」

【酸素化の評価】
酸素化の評価はSpO2PaO2FiO2で行う。

酸素投与→肺胞ガス交換→O2-Hbの増加

低酸素血症の原因の殆どは「換気血流不均等」
→換気に問題はないが、肺胞でのガス交換が正常に行われず低酸素血症となる。
 =肺水腫 or 無気肺

換気血流不均等の評価にはP/F ratioを用いる。

P/F ratio = PaO2/FiO2
正常値 480 (PaO2: 100, FiO2 0.21で計算)
<300: ALI
<200: ARDS

*ただし、PEEPは考慮していないのでPEEPが高い方が酸素化障害+

  FiO2の求め

【換気の評価】
PaCO2で評価
→呼吸回数と1回換気量で規定される。

  目標PaCO2
1)      慢性Ⅱ型呼吸不全:COPDなど
CO2↑の代償としてHCO3↑。CO2補正によりHCO3過剰アルカローシス

2)      代謝性アシドーシス:ショック、腎不全など
HCO3↓の代償としてCO2↓。CO2補正によりアシドーシス進行

3)      頭蓋内圧亢進
→過換気 CO2↓により脳血管収縮。CO2補正により頭蓋内圧亢進進行

4)      代謝性アルカローシス:ラシックスの使用など
HCO3↑の代償としてCO2 CO2補正によりアルカローシス進行

【酸塩基平衡】
pHで評価

pH = 7.4±0.05
pH > 7.45 アルカローシス
pH < 7.35 アシドーシス

1)      アシドーシス
HCO3↓↓ CO2↓ : 代謝性アシドーシス
HCO3↑ CO2↑↑ : 呼吸性アシドーシス

2)      アルカローシス
HCO3↓ CO2↓↓ : 呼吸性アルカローシス
HCO3↑↑ CO2↑ : 代謝性アルカローシス



 

必要な情報が少なく、必要でない情報が多い印象。
1日あれば読めるので血ガスに自信がないならば是非。

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