[A5] 救急 「鎮痛・鎮静」
「鎮痛・鎮静」
【スコアリング】
1) 鎮痛
①VAS:10cmのスケールのどこに位置するかを指差してもらう
②NRS:痛みなしを0、痛みありを10とした時に幾つか
2) 鎮静
→RASS
4 好戦的 暴力的
3 高度不穏 カテーテルを引っ張る
2 不穏 頻回な動き
1 落ち着きがない そわそわ
0 覚醒
−1 うとうと 声かけで10秒以上目を合わせる
−2 軽度鎮静 目を合わせるのは10秒以下
−3 中等度鎮静 声かけで体動
−4 深い鎮静 声かけで反応しないが、刺激で体動
−5 応答なし 刺激しても反応なし
【薬剤】
1. 鎮静剤
1) ミダゾラム(ドルミカム)
血行動態に影響を与えにくい
呼吸抑制が生じた時には拮抗薬のフルマゼニル(アネキセート®)iv
*実臨床では2−4mg/hrで使用することが多い
2) プロポフォール(ディプリバン)
効果発現早く、キレも良い
脳内酸素消費量を低下させ、頭蓋内圧を低下させる。副作用:低血圧
3) デクスメデトミジン(プレセデックス)
鎮痛+鎮静 呼吸抑制をきたさず、ウィーニングに良い。副作用:徐脈
導入 維持
BZP系 ドルミカム 0.03mg/kg 0.03〜0.06mg/kg/hr
プロポフォール ディプリバン 0.3〜3mg/kg/hr
デクスメデトミジン プレセデックス 6μg/kg /hr 10min 0.2〜0.7μg/kg/hr
2. 鎮痛薬
1) ペンタゾシン(ペンタジン®)
非麻薬性鎮痛薬。交感神経刺激作用。副作用:呼吸抑制
2) フェンタニル(フェンタネスト®)
12A/24ml。1ml/hrで使用。副作用:呼吸抑制
3) ケタミン(ケタラール®)
NMDA拮抗薬。副作用:呼吸抑制・脳圧亢進
*鎮痛薬まとめ
オピオイド フェンタニル 0.02〜0.04ml/kg/hr 0.5時間
ペンタゾシン 15mg/回 iv 3時間
レペタン 0.2mg/回 iv 7時間
NMDARinh ケタミン 1mg/kg/回 iv
* 鎮静剤の使い分け
1) 24時間以内:ミダゾラム・プロポフォールどちらでも良い
2) 3日以内:プロポフォール(ディプリバン)は切れ味が良く、覚醒が速やかだが、鎮静が浅く、循環抑制が心配。ミダゾラムは深い鎮静が得られるが、鎮静が遷延しやすい。
3) 3日以上:ミダゾラムに比べプロポフォールは明らかに覚醒が速やか。
* 鎮痛薬の使い分け
フェンタニルが1st。モルヒネ・ナロキソン・レペタン・ペンタジンは非推奨。
【せん妄】
ICUでのせん妄
→CAM-ICUで評価
(RASS >3で評価可能)
1. 予防
睡眠覚醒リズムの調整
不要なカテーテル・抑制を避ける
必要十分な鎮痛
2. 治療
1) 経口不可
セレネース(ハロペリドール) 1A+ PSS 100ml 全開
2) 経口可能
① セロクエル(クエチアピン)
② リスパダール(リスペリドン)
【蘇生後脳症】
低酸素や脳虚血・再灌流障害により脳神経に不可逆的な変化を生じた状態。
・ 脳障害のグレード:坂本分類
Grade1: 12時間以内に意識が改善し、殆ど後遺症を残すことなく回復する。
Grade2: 2週間以内に徐々に意識が改善する。
健忘・認知機能障害・ミオクローヌス・錐体外路症状などの後遺症。
Grade3: 心拍再開後24時間以内に脳幹反射の一部が改善する。
植物状態となりミオクローヌス様痙攣が残る。
Grade4: 心拍再開後一過性に脳幹反射が出現するが、1週間以内に脳ヘルニアにより再び脳幹反射は消失する。多くは脳死となる。
Grade5: 心拍再開後脳幹反射が回復しない。殆どは原疾患により死亡する。
*蘇生後脳症に伴うミオクローヌス:小脳プルキンエ細胞や脊髄灰白質の低酸素・虚血が原因で、意識回復は3%程度。
【スコアリング】
1) 鎮痛
①VAS:10cmのスケールのどこに位置するかを指差してもらう
②NRS:痛みなしを0、痛みありを10とした時に幾つか
2) 鎮静
→RASS
4 好戦的 暴力的
3 高度不穏 カテーテルを引っ張る
2 不穏 頻回な動き
1 落ち着きがない そわそわ
0 覚醒
−1 うとうと 声かけで10秒以上目を合わせる
−2 軽度鎮静 目を合わせるのは10秒以下
−3 中等度鎮静 声かけで体動
−4 深い鎮静 声かけで反応しないが、刺激で体動
−5 応答なし 刺激しても反応なし
【薬剤】
1. 鎮静剤
1) ミダゾラム(ドルミカム)
血行動態に影響を与えにくい
呼吸抑制が生じた時には拮抗薬のフルマゼニル(アネキセート®)iv
*実臨床では2−4mg/hrで使用することが多い
2) プロポフォール(ディプリバン)
効果発現早く、キレも良い
脳内酸素消費量を低下させ、頭蓋内圧を低下させる。副作用:低血圧
3) デクスメデトミジン(プレセデックス)
鎮痛+鎮静 呼吸抑制をきたさず、ウィーニングに良い。副作用:徐脈
導入 維持
BZP系 ドルミカム 0.03mg/kg 0.03〜0.06mg/kg/hr
プロポフォール ディプリバン 0.3〜3mg/kg/hr
デクスメデトミジン プレセデックス 6μg/kg /hr 10min 0.2〜0.7μg/kg/hr
2. 鎮痛薬
1) ペンタゾシン(ペンタジン®)
非麻薬性鎮痛薬。交感神経刺激作用。副作用:呼吸抑制
2) フェンタニル(フェンタネスト®)
12A/24ml。1ml/hrで使用。副作用:呼吸抑制
3) ケタミン(ケタラール®)
NMDA拮抗薬。副作用:呼吸抑制・脳圧亢進
*鎮痛薬まとめ
オピオイド フェンタニル 0.02〜0.04ml/kg/hr 0.5時間
ペンタゾシン 15mg/回 iv 3時間
レペタン 0.2mg/回 iv 7時間
NMDARinh ケタミン 1mg/kg/回 iv
* 鎮静剤の使い分け
1) 24時間以内:ミダゾラム・プロポフォールどちらでも良い
2) 3日以内:プロポフォール(ディプリバン)は切れ味が良く、覚醒が速やかだが、鎮静が浅く、循環抑制が心配。ミダゾラムは深い鎮静が得られるが、鎮静が遷延しやすい。
3) 3日以上:ミダゾラムに比べプロポフォールは明らかに覚醒が速やか。
* 鎮痛薬の使い分け
フェンタニルが1st。モルヒネ・ナロキソン・レペタン・ペンタジンは非推奨。
【せん妄】
ICUでのせん妄
→CAM-ICUで評価
(RASS >3で評価可能)
1. 予防
睡眠覚醒リズムの調整
不要なカテーテル・抑制を避ける
必要十分な鎮痛
2. 治療
1) 経口不可
セレネース(ハロペリドール) 1A+ PSS 100ml 全開
2) 経口可能
① セロクエル(クエチアピン)
② リスパダール(リスペリドン)
【蘇生後脳症】
低酸素や脳虚血・再灌流障害により脳神経に不可逆的な変化を生じた状態。
・ 脳障害のグレード:坂本分類
Grade1: 12時間以内に意識が改善し、殆ど後遺症を残すことなく回復する。
Grade2: 2週間以内に徐々に意識が改善する。
健忘・認知機能障害・ミオクローヌス・錐体外路症状などの後遺症。
Grade3: 心拍再開後24時間以内に脳幹反射の一部が改善する。
植物状態となりミオクローヌス様痙攣が残る。
Grade4: 心拍再開後一過性に脳幹反射が出現するが、1週間以内に脳ヘルニアにより再び脳幹反射は消失する。多くは脳死となる。
Grade5: 心拍再開後脳幹反射が回復しない。殆どは原疾患により死亡する。
*蘇生後脳症に伴うミオクローヌス:小脳プルキンエ細胞や脊髄灰白質の低酸素・虚血が原因で、意識回復は3%程度。
コメント
コメントを投稿