[A5] 救急 熱傷の見方
「熱傷」
【熱傷深さ】
Ⅰ 日焼け
Ⅱs 真皮上層 赤く湿潤
Ⅱd 真皮深層 白く湿潤
Ⅲ 皮膚全層 白く乾燥 痛覚なし
【重症熱傷】
・ Ⅱ度>30%
・ III度>10%
・ 創処置に深い鎮静が必要
・ 気道熱傷、sepsis、臓器不全の合併
【time course】
1)
急性期(受傷当日)
primary survey, secondary survey
洗浄
2)
ショック期(2日目)
呼吸・循環管理、感染対策、経管栄養開始
* 大量輸液による肺水腫・血管透過性亢進によるARDSのRisk
→エラスポール
血管透過性亢進に対してVitC大量投与を検討(66mg/kg/hr: 24hrs)
明らかなⅢ度熱傷に対しては早期手術
3)
感染期(3−7日目)
sepsisへの対策, refilling stateも同時に来たす。
Ope
4)
慢性期
リハビリ
疼痛・瘙痒・瘢痕形成への対症療法
【急性期の対応】
A)気道熱傷・口腔内熱傷・広範囲Ⅲ度熱傷→挿管
広範囲Ⅱ度熱傷→洗浄時のsedationのために一時的な挿管を考慮
B)CO-Hbの測定、CO中毒の疑いがあれば頭部CT撮影
胸部全周性Ⅲ度熱傷では胸壁減張切開も考慮
C)初期輸液は乳酸リンゲル:ABLSの公式
*ABLS:2xBWx%BSA ml/day (1/2を8hrs, 1/2を16hrsで)
0.5ml/kg/hrを目標に
D) 意識障害を認める場合はCO中毒を鑑別に入れ、頭部CTを撮影。
【急性期以降の対応】
・ 呼吸
気道熱傷では気管切開も考慮
・ 循環
Hr>1ml/kg/hrを目安に輸液管理
・ 意識
日中はオピオイドによる鎮痛中心:レペタン 1A iv 1日2回
創処置時にはケタミン10-50mg+ミダゾラム2.5-10mgで鎮痛・鎮静
・ 感染
入院時高度汚染がある場合は抗菌薬予防投与:CEZ 1g p8hrs 3日間
sepsisと判断される場合にはMRSA,
pseudoカバー
septic shockではPMX-DHP(エンドトキシン吸着療法)を考慮
周術期には抗菌薬投与 CEZ 1g p8hrs 3日間
陰部周囲に熱傷がある場合は肛門留置チューブ
・ 栄養
早期から経口栄養を開始
・ 洗浄/ドレッシング
Ⅲ度:ガーゼ保護
Ⅱ度:油脂器材軟膏(アズノール軟膏)+ボビドンヨードゲル
感染部:スルファジリン銀(ゲーベン)
・ リハビリテーション
早期からのリハビリテーション
*参考
*参考
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