[A7] 画像診断 頭部外傷
[頭部外傷]
1.
頭蓋骨骨折
骨折の有無の確認
→まずはCT
①
軟部組織のウインドウ
②
骨条件
③
70HU程度の条件
の3条件で撮影する。
線状骨折:硬膜外血腫合併のリスク
陥没骨折:前頭骨・頭頂骨に好発する
側頭骨骨折:耳鼻科コンサルトを
篩骨・蝶形骨骨折:1-3mmの薄いスライスでチェック
眼窩吹き抜け骨折:axial, sagittalで
顔面骨骨折:鼻骨>頬骨骨折が多い
2.
急性硬膜外血腫
90%で頭蓋骨骨折を伴う
受傷直後の意識清明期がある。:lucid interval
【CT】
頭蓋骨の内板直下に凸レンズ型の高吸収域として認められる。
3.
急性硬膜下血腫
架橋静脈の破綻によって生じることが多い。
受傷直後の意識清明期はない。
【CT】
頭蓋内板に沿って広がる三日月型〜半月型の高吸収域
4.
慢性硬膜下血腫
急性硬膜下血腫に準じた所見である。
陳旧化してやや不明瞭な場合がある。
①
年齢に比して脳溝の拡張がない
②
側脳室が狭小化
③
大脳の皮質と白質の境界が内側に軽度圧排している
などの所見がある場合に疑う。
5.
脳挫傷
主に脳皮質を侵し、点状出血と脳浮腫を特徴とする。
【CT】
壊死や脳浮腫による低吸収に点状〜斑状の高吸収域を認める。
→ salt and pepper
【MRI】
受傷部はT1 low, T2 high
血腫はT1 high
6.
びまん性軸索損傷
粗大な頭蓋内占拠病変が明らかではないにもかかわらず高度な意識障害が遷延する場合、本症を疑う。予後は不良。
【CT】
脳梁・中脳・橋・大脳皮質下白質にびまん性の低吸収域を認める。
CTでははっきりしないことが多く、本症を疑った場合MRIが必要。
【MRI】
T2WIで脳梁・中脳・橋・大脳皮質下白質に円形の高信号域を認める。
7.
脳ヘルニア
本来あるべき場所から脱出した状態を指す。
大脳鎌ヘルニア・テント切痕ヘルニア・小脳扁桃ヘルニアなどがある
コメント
コメントを投稿